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Channel: 公園猫を見守る会
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救出劇

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封鎖宣言をブログにアップし、猫のいる場所はどこにも寄らず、いつものスーパーで水を汲んで帰ろうとしたら響き渡る子猫のパニック鳴き、お約束的展開。25年使って1度も猫なんか見たことない場所なのに〜! この絶望を誰か知る。

駐輪場の大型スクーターのカウリングの隙間に入り込んだらしくて、男性が屈み込んで「おい、出て来いよ、ったく猫ってのは馬鹿なんだからよぉ〜!」

あわわわわ、「ったくもう知らねーよ、付き合いきれねー!」って発進しちゃったらどうしよう
餌で釣っても、母猫の呼び鳴きを真似ても出てこない、手の入る隙間も無く。
スマホのカメラを常時照灯モードで隙間に差し入れてみたら、居た! 茶トラの足先が見える。

男性「…バラすか? メット入れをはずして、カウリングも…。でもこれ俺のバイクじゃねーんだよなー」

え?
クチは悪いけど、助けたい猫好き?

そこへ若い女性が、「どうしたんですか? ぇ、子猫が入っちゃった? いやー、かわいそうーー!
助けたい猫好き野次馬かと思ったら、こちらがバイクオーナー。およよよ、人は見かけによらない二連発。

100均でプラスドライバー買って来い、ここを緩めろ、あっちをはずせ、と男性が仕切ってくれて、おとな5人がかりで子猫は絶叫するし通行人はジロジロ見るし、

私「…これ、助けた後はどうするんですか?
男性「ピューって逃げるだろ、野良猫なんだから」

いや、隙間から触れた足先の感じからすると本野良じゃない…。親がついてれば やみくもにこんな所に入らないよ、おそらく ついさっき捨てられてパニックで潜り込んだんだろう。


六角レンチがないとメット入れは 外れなくて、取れるネジだけ はずしてサイドカバーの一部を歪め、男性がようやく子猫を引っぱり出して、めでたし!
茶トラはピューと逃げ、建物の角を曲がった先で別の車に潜り込んじゃった。曲がり角の先には、一番良いものが待ってるとは限らない…

ま、ここから先は私ひとりだな、彼ら的にはさっきの「めでたし!」で終わりだろうから。右の後輪にいた茶トラが逃げ、ここでロストか…、と諦めかけたらバイクオーナーの若い女性が来て「左の後輪にいます!あっ、前輪に…」

そこへ車オーナー登場、「えぇ? 子猫?」 迷惑げ。
しかし若い女性がメカニックよろしく全身で車体の下に入ってるから発車もできず。

「鳴かないね。さっきまでぎゃあぎゃあ鳴いてたのに…」
「もう いないのかな…」
「どっか逃げたんじゃないの…(車オーナー、帰りたいんですけど!アピール)」

しかし逃げる姿を見てない。闇に紛れる黒やキジトラならともかく、あんな明るい茶トラ…。
まぁ自分が責任持って保護できるわけでなし(パルボ禍で 一番怖いのはこれだ)、深追いしてもしょうがないか…、あと半年は猫ボラじゃなくて「ただの人」なんだから、さっきの「めでたし」で終わってもいいんじゃないの?
右の後輪から左の後輪に走って、左の前輪へ移動してそこでロスト…ってことは…

私「…ぁの、念のため、エンジンルーム開けていただけますか?
持主「それでいなかったらクルマ出しますよっ?

ガコン。
すでにエンジンは掛けてて(音で逃げるんじゃないの?って)、ファンベルトに巻き込まれた悲鳴は聞こえなかったし、異音異臭もなく、

「まぁわざわざこんな熱いうるさい方へ逃げてくるわけ無………居た〜!


これとは違う車種だけど左の隅っこぎゅうぎゅうに縮まり込んで、もはや声も出ず。首根っこ掴んで、買った物ぶちまけてエコバッグに すぽっ!!!

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